ロンドン地下には核シェルター こんなところに入り口が

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ロンドン=国末憲人 ロンドン=国末憲人
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 ロンドンの地下には、核戦争に備えた冷戦時代のシェルターが眠っている。その一端を映像と証言から探り、入り口を訪ね歩いてみた。(ロンドン=国末憲人

 人通りの少ないロンドン中心部の路地の途中に、古びて汚れるに任せた3階建て程度の建物がある。私の職場の4軒隣。周囲はごく普通のビジネス街だけに、そこだけ時代が異なって見える。看板も表示もなく、「廃棄物置き場かな」などと思っていた。

 謎が解けたのは、ロンドンの地下の姿を紹介するロンドン地下鉄制作のユーチューブ動画を偶然見たからだった。当の建物が映し出されており、冷戦時代の核シェルターの入り口との説明。無表札なのは、大っぴらに知らせる必要もないとの考えからだろう

職場前の道路下にあった

 この核シェルターは「キングスウェー電話交換局」と呼ばれている。この街が核攻撃にさらされた際、政府や軍が通信手段を確保するための施設だった。

 ロンドンの地下探索愛好家約千人が加盟する「サブテラネア・ブリタニカ」の調べによると、この核シェルターはもともと核兵器に備えたものでなく、第2次大戦中にドイツ軍の空爆を避けるために掘られた。同様のシェルター建設はロンドン市内10カ所で計画され、ここを含めた8カ所が完成した。戦後、ソ連の脅威の高まりとともに、核シェルターへと用途が変更された。

 近くには地下鉄チャンスリー…

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