母の日前にカーネーション不足 しわ寄せは街の生花店に

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比嘉太一
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 9日の母の日を前に、カーネーションが全国的に不足している。一大産地である南米の天候不順やコロナ禍の影響で、例年より輸入量が3割ほど減る見通しという。生花店では国内産の鉢植えの仕入れを増やすなど対応に追われている。

 「現地の生産者が、『過去15年ほどで天候が最も厳しく、非常に苦しい』と言ってます」。生花の輸入などを手がける大阪府内の商社では、コロンビアの担当者が頭を抱えていた。

 農林水産省によると、国内市場で1年間に流通するカーネーションの切り花は6億1千万本。うち約6割にあたる3億7千万本が輸入品という。さらにこのうち約7割の約2億5千万本を、生産量世界一のコロンビア産が占める。

 コロンビア日照時間が安定しており、カーネーションの色の濃い薄いにばらつきがなく、花も大きく日持ちが良いのが特長だ。そうした品質の良いものが1年を通じて栽培できるという。

 しかし昨年ごろから、ペルー沖の海域で海面水温が低くなる異常気象ラニーニャ現象」の影響で雨天が続き、気温の低下や日照時間の減少など天候不順が起きた。生育不良で、十分に出荷ができない状況だという。

 この商社によると、新型コロナウイルスも影を落とす。国際貨物のための航空便が減った上に、米国のカーネーション生産農家の経営破綻(はたん)が相次ぎ、米国の花屋もこぞってコロンビア産を買う動きが進み、競争が激化しているという。

1~2割値上がり「費用をかぶるのは店」

 20世紀初頭、ある米国人女性が母を追悼するために、この花を配った。それが由来となり、母の日にカーネーションを贈るようになった。欧米諸国でもこの時期が「母の日商戦」にあたるという。この商社の担当者は言う。「首都圏も含めて全国的に品薄な状態で、どの業者も仕入れるのに苦労しています」

 こうした状況を、市場もかた…

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