「ワクチンどうする」水面下でチャットする自治体担当者

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中島嘉克
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 新型コロナワクチン接種が各地で進むなか、対応に追われる自治体の担当者が、現場同士で活発な情報交換をしている。やりとりに使われているのは、コロナ下で導入が進んだ行政専用のチャットツール。全国の自治体から400人近くが加わり、「水面下での助け合い」に活用している。

 「国からこのような通知が来ましたが、どう対応しますか?」

 「市外で接種希望者がいた場合、どんな対応をしますか?」

 SNSの「LINE」のような形式で、全国の自治体の担当者がやりとりしているツールは「LoGo(ロゴ) チャット」。ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンク(東京)が開発し、自治体の情報システム構築を支援する総務省の所管団体の認証を受けている。

 国と自治体を相互接続する、インターネットとは別のネットワーク「LGWAN」上で使える。そのため同じ自治体内はもちろん、ロゴチャットを導入する他の自治体の職員ともメッセージやファイルのやりとりができる。

 インターネット経由で職員のスマートフォンからも接続できるが、複数のファイアウォールを挟むことで不正アクセス防止を強化。利用者や端末は各自治体が管理しており、ファイルの保存やスクリーンショットはできない設計だ。あくまでも「情報交換の場」のため、個人情報を伴うやりとりはなし。データも、総務省の所管団体が認証した業者が国内で保管している。

 2019年秋のリリース後、コロナ下でテレワークが広がったこともあり、導入する自治体が急増。今年2月時点で、全国の582自治体が利用している。特定のテーマでユーザーグループを立ち上げて交流できるため、国から委ねられた新しい仕事の進め方など各自治体に共通する悩みについて、全国の担当者が情報交換したり、経験を紹介しあったりしている。

 そんなロゴチャットに、「新型コロナワクチン接種」のユーザーグループができたのは昨年末のこと。厚生労働省から、住民への接種態勢は各市町村が構築する必要があることなどが伝えられ、現場に「激震が走った」(自治体関係者)ころだった。

 各自治体は、通常のコロナ対…

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