「インドから帰れば禁錮刑」やめます 豪政府が政策転換

シドニー=小暮哲夫
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 オーストラリア政府は7日、新型コロナウイルスの感染が急拡大したインドにいる豪州人向けに、帰国便をチャーターしたと発表した。豪政府は3日からインドからの入国を禁止しているが、違反すれば自国民でも最大で禁錮5年が科せられる厳しい措置に批判が高まり、近く打ち切ることにした。

 政府は入国禁止を続けるかどうかを15日に検討するとしていたが、モリソン首相は7日、15日以降は延長しないと表明した。すでに豪北部ダーウィン行きの帰国便3便を手配しており、6月末までに計1千人を帰国させることが固まった。

 さらに、シドニーやメルボルンなどへの便も手配する方向だという。

 インドに足止めになっている豪州の国民と永住者は約9千人。帰国便では、そのうち約900人いる脆弱(ぜいじゃく)な人たちを優先し、出発前の72時間以内に義務づけているPCR検査に加え、搭乗前に迅速に結果が出る抗原検査もする。帰国者には指定施設での14日間の隔離を義務づける。

 今回の入国禁止措置には「自国に戻る人々の権利を奪い、違法だ」といった指摘や、「インド系豪州人に対する差別だ」との批判が相次いでいた。(シドニー=小暮哲夫)