「監視されていると思わないで」 上司は言うけれど

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榊原謙、山本恭介
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新型コロナ禍でテレワークは普及したが、上司と部下が対面する機会が減ることで、コミュニケーションの問題が起きることもある
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 新型コロナ禍もあって、テレワークを採用したり検討したりする企業が増え、政府も導入を促しています。テレワークを助けるソフトの進化も続いていますが、新たなストレスの温床にもなっているようです。

メールの件名、サイトの閲覧履歴も

 「ここまで社員を監視しないと、在宅勤務ってできないんでしょうか」

 ウェブサイトや紙媒体の編集やデザインを請け負う会社に勤務していた元ライターの女性は、自身のテレワーク生活を振り返り、ため息をついた。

 今年1月。2度目の緊急事態宣言で多くの社員のテレワークへの移行が必要になった。そこで会社がしたのが、社員の働きぶりを詳細に把握できるソフトを、社員のパソコンに導入することだった。

 使ったワードやエクセルなどのファイルのタイトル。電子メールの件名。ウェブサイトの閲覧履歴。それらを使ってどのくらいの時間、作業をしたのか。そうしたデータが社員のパソコンを通じて収集され、会社に伝わるという。

 「監視されていると思わないでください」

 導入にあたり、上司からはこう理解を求められた。テレワークでは上司と部下が対面する機会が激減するため、各人の業務量が適正かや、効率的に業務がこなせているかなどを客観的な数値で把握し、業務分担の改善や生産性の向上につなげたい。そんな趣旨の説明があった。

 だが、この女性を含む多くの…

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