轟音から一瞬、2階の部屋に穴空く 静岡、突風の被災者

有料会員記事

植松敬、中村純
[PR]

 竜巻と見られる突風で静岡県牧之原市を中心に甚大な被害をもたらした災害は8日で発生から1週間を迎えた。被災地では復旧作業が進むが、骨組みがむき出しになった住宅や倉庫など災害の爪痕は今も残り、義援金の募集など支援の動きも始まっている。(植松敬、中村純)

 特に被害の大きかった牧之原市布引原地区では同日、道路のがれきやごみが撤去され、被害を受けた住宅の屋根はブルーシートで覆われていた。静かな住宅街の日常が戻りつつある一方で、手つかずの住宅や傾いた電柱もあり、災害の爪痕が残る。

保育園のころから住んだ家が

 「一瞬の出来事で住めなくなってしまった。いずれ取り壊すしかないでしょうね……」。牧之原市布引原の自営業、平林順市さん(73)は屋根が吹き飛んだ自宅を見上げながら口にした。この日は約10人の知人やボランティアとともに荷物やごみの搬出作業に追われていた。

 突風被害を受けた1日夕、風雨が強まる中、平林さんは妻と孫の3人で自宅にいた。「聞いたこともないような轟音(ごうおん)」が響き渡り、孫のいる2階に行くと、壁に穴が開き、屋根が吹き飛んで空が見えた。

 今は自宅近くの親族宅に身を寄せているが、知人の紹介で近くの空き家に移り住もうと考えている。「今後の生活はもう少し落ち着いたら考えたい。幸い家族は無事だったので、気落ちせずに前を向いてやっていきたい」と話した。

 被災時、2階にいて間一髪で被害をまぬがれた孫の男子高校生(17)は、轟音とともに揺れを感じた。地震だと思い、机の下に避難したという。「音がおさまって回りを見ると、1分ほど前に自分がいた場所に穴が空いていた。とにかくびっくりした」

 保育園のころから10年余にわたって住んだ家。「ずっと住んできた家にいられないのは、やっぱり落ち着かない。今年は大学受験もあるので、早く新しい環境に慣れたいです」

「こっちに落ち度はないのに……」

 被災した住民にとって、関心…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。