ミャンマー国軍、民主派勢力をテロ組織指定 接触で処罰

ミャンマーはいま

バンコク=福山亜希
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 クーデターで権力を握ったミャンマー国軍側は8日夜、民主派勢力が国軍に対抗して設立した「統一政府」や「国民防衛隊」をテロ組織に指定したと国営放送を通じて発表した。国軍側はすでに統一政府を「非合法組織」に指定しており、民主派への弾圧をさらに強める構えだ。

 アウンサンスーチー氏らを支持する民主派は4月に統一政府を樹立し、自らが正当な政府だと主張。今月5日には国軍側の弾圧から市民を守るためとして、独自の部隊である国民防衛隊の創設を発表していた。スーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)の議員らで組織する「連邦議会代表委員会」(CRPH)も、テロ組織に指定された。

 国軍側は、これらの組織が不服従運動の参加者らを扇動し、行政機構を破壊するために爆発事件や放火、殺人、脅迫などを引き起こしていると主張。不服従運動への参加やテロ行為の支援も違法行為にあたるとして、民主派勢力を支援しないよう警告した。

 国軍側には、民主派勢力への支持が国民の間で広がっていることへの焦りがあるとみられる。すでに統一政府の閣僚らを大逆罪で指名手配しているが、テロ組織への指定で接触した人も処罰の対象になり、民主派の取材を続けているジャーナリストらにも拘束の危険が及ぶことになる。

 現地の人権団体「政治犯支援協会」によると、2月1日のクーデター以降、5月8日までに殺害された市民は776人に上る。(バンコク=福山亜希)