【詳報】枝野氏「五輪は不可能」、首相「全力尽くす」

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 菅義偉首相が10日、衆院と参院の予算委員会の集中審議に出席しました。東京都など4都府県に出している新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言の延長と対象地域の拡大をめぐる是非や解除の判断、ワクチン接種態勢などについて、野党の追及や質問にどう答えたのでしょうか。タイムラインで詳報します。

09:00

衆院予算委、始まる

 菅義偉首相らが出席し、衆院予算委員会の集中審議が第1委員会室で始まった。

09:40

速やかなワクチン承認へ 菅首相「制度の見直し必要」

 10日の衆院予算委の集中審議で、菅義偉首相は新型コロナウイルスの国産ワクチン開発について、「より速やかに承認できるような承認制度の検討が必要」と述べた。公明党の国重徹氏の質問に答えた。

 国重氏は今後、新型コロナの日本特有の変異株が発生した場合、海外メーカーがワクチンを生産する保証がない、と指摘。「国産ワクチンの開発は医療の安全保障の観点からも極めて重要だ。(早期の供給につなげるため)条件付きで早期承認制度を活用することはできないか」と問うた。

 菅首相は「ワクチンは感染対策の決め手で、国内で開発、生産し、速やかに接種できる態勢を確立するのが危機管理上も極めて重要だ」と強調。「ワクチンの大規模な臨床試験の実施費用の補助を行っているが、安全性、有効性の確認を前提としながらも、より速やかに承認できるような承認制度の見直しを検討する必要があると考えている」と述べた。

09:55

枝野氏追及に首相「専門家に失礼」 宣言の基準巡り

 立憲民主党枝野幸男代表は、2回目の緊急事態宣言を3月までに解除した判断をめぐって、菅首相の政治責任を追及した。

 菅首相が4月13日に「大阪、兵庫の変異株は、解除当時は出ていなかった」と国会で答弁していたことに対し、「あぜんとした。(解除を説明する議院運営委員会で変異株の拡大を指摘され)総理は『強い危機感を持っております』と答弁した。この強い危機感ってなんだったんのか。言葉に中身が伴っていないと言わざるを得ない」と批判。「3月の時点で大阪、兵庫の変異株についてスルーしたのか」とただした。

 菅首相は「解除の条件とは具体的な指標や専門家の意見を踏まえて、判断を行って解除した。当時、ステージ3をはるかに下まわっていたことも事実じゃないでしょうか」と応じた。

 それに対し、枝野氏は「緊急事態宣言をどういう基準で出すのか、解除するのか、そうした基準を作っていく、全体的な知見を持ってる専門家は残念ながらいない。専門家の知見を踏まえて総合的に判断する責任は政治にある」と改めて指摘した。

 菅首相が「それは専門家の皆さんに失礼じゃないでしょうか」と述べると、議場がどよめいた。菅首相は「政府の方針を決めるときには、分科会の専門家からのご理解を頂く中で、政府としては判断をいたします。判断の責任は全部私がありますけども、途中経過については、客観的な手続きを取って行ってることはぜひご理解をいただきたい」と述べた。

10:00

NTTが発信制限 ワクチン予約での回線パンク回避へ

 NTT東日本と西日本は10日朝から、ワクチン予約の電話の集中で固定電話網がパンクするのを避けるための対応を始めた。集中が想定される約200自治体の番号に対し、実際に電話が集中した場合には発信を制限する。「話し中」の電話が増えて、回線が混みあうのを防ぐという。

 特定番号に電話が集中すると、固定電話からでも、携帯電話からでも発信を制限する。午前10時現在、一部の自治体では利用者の電話に対して「ただいま電話が混みあっています」などの自動音声が流れている。

 ただ、コールセンターへの電話が、よりつながりにくくなるわけではないという。NTT東日本は「つながらない場合には時間をおいてかけ直すか、ネットなどの代替手段があれば活用してほしい」としている。

 NTTは6日も同様の対応をとったものの、想定を上回る電話があったことで通信容量が圧迫され、都内一円で固定電話の着信を制限する事態に発展していた。消防や警察への緊急通報がつながらなくなるのを防ぐためだったという。

10:05

「なぜ根拠なき楽観論」 枝野氏、首相を追及

 衆院予算委の集中審議で質問…

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