氷が急減する北極、リスクの一方で期待 各国大臣が声明

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 地球温暖化の影響で氷が急減している一方、欧州と東アジアを結ぶ新しい航路として注目されている北極圏について、周辺各国の科学担当大臣が観測や研究のあり方を話し合う北極科学大臣会合が8、9の両日、東京会場とオンラインで開かれた。各国は、観測強化に向けた連携や持続可能な開発を確認する共同声明に署名し、会合は閉幕した。

 3回目の今回は、日本とアイスランドが共催。米国やロシアなど北極圏の8カ国のほか、中国やインドなど北極圏に関心を持つ21の国と地域が参加した。北極圏に暮らす六つの先住民の団体も加わった。共同議長は萩生田光一・文部科学相が務めた。

 北極圏は、地球全体の平均の2~3倍のペースで気温上昇が進んでいるとされる。昨年も複数の地域で過去最高気温を記録し、氷の面積が少なくなっている。こうした変化が日本に豪雪などの異常気象をもたらしているとみられるが、観測は十分でない。一方、北極海航路や地下資源が注目を集めている。このため、声明は、各地の観測点や船舶を使った研究に多くの国が参加できるよう、観測ネットワークの連携や協力を促した。また、先住民の伝統的な知識の活用も必要だと指摘した。