サイバー攻撃で停止の米パイプライン、一部で操業再開

ニューヨーク=真海喬生、ワシントン=青山直篤
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 米石油パイプラインがサイバー攻撃を受けて7日から操業を停止している問題で、運営会社コロニアルパイプラインは9日、一部の小規模ラインの操業を再開したと発表した。ただ、四つの主要ラインは停止したままで、米当局は「地域的な非常事態」として、トラックによる代替輸送をしやすくするため労働規制を緩める方針を示した。

 コロニアルによると、石油ターミナルと輸送拠点を結ぶラインの一部で操業を再開。全面復旧は「安全だと確認できた場合にのみ行い、連邦政府の規制を順守する」としている。復旧時期の見通しは示していない。

 サイバー攻撃によるエネルギー供給のリスクを浮き彫りにした事態に、レモンド米商務長官は9日、米CBSの番組で「政権の最優先事項の一つだ。供給の混乱が起こらないようコロニアルと緊密に連携している」と述べた。当面、米東部から南部に及ぶ計18の州・特別区でトラック輸送の規制を緩める。

 コロニアルは7日にランサムウェア(身代金ウイルス)による攻撃を受けたことに気づき、一部のシステムをオフライン化。この影響ですべてのパイプラインの操業が停止した。メキシコ湾岸からニューヨーク湾まで5500マイル(約8800キロ)以上のパイプラインを運営しており、米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、ガソリンなど東海岸で消費される燃料のうちコロニアルのシェアは45%という。(ニューヨーク=真海喬生、ワシントン=青山直篤)