NYへの愛、ニューアルバムに詰め込んで 大江千里さん

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大江千里さんコラム「NY 今を生きる」

ジャズピアニスト大江千里さんのコラム「NY 今を生きる」。コロナ禍で見いだした音楽の作り方とは?

 4月は1年分ほど凝縮して働いた。月初めに納める家賃も、先月分を払ったのが1年前くらいに感じるほど、濃い1カ月だった。

 自宅で、PCとにらめっこしながらアルバムのレコーディングをしていた。新居へ移ったのが今年の頭。その日にガス漏れが発生。寒さに震えながらのスタートだったが、カセットコンロで鍋をして暖をとり、簡易キーボードを抱えて部屋のあちこちを移動して音楽を作った。

 今までの僕のジャズは、ピアノを前に譜面を作り、じっくりヘッドアレンジをしてから、スタジオでメンバーと作るやり方。今回は何しろ人と会えないので、PCの音楽ソフトの音色やリズムループを組み合わせ、「1人」で「家」で始めた。

 全部の楽器を自分で手弾きする。音楽とは、実際に人と人が会って演奏して膨らむものだから、最初はどうかとも思ったが、意外と斬新なアプローチが面白くて夢中になる。リズムパターンを複合的に組み合わせたり、素材を切り貼りして構成を大幅に変えたり。好きなように操れる分、身軽だ。

 基本のグルーブが決まれば…

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