五輪開催に突き進むIOCの本音は 放映権料に分配金…

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野村周平、斉藤佑介
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 7月23日開幕の東京オリンピック(五輪)について、開催を疑問視する声が国内外で高まっている。大会組織委員会は10日、今月17日から18日の間で調整していた国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長の来日延期を発表した。緊急事態宣言の延長などを踏まえたとして、「できるだけ早期に訪日してもらうよう再調整する」としており、来日は緊急事態宣言解除後の見込みだ。批判を浴びても開催に突き進むIOCの本音は、どこにあるのか。

 まず大きいのが、テレビ局からの放映権料だ。IOCは、2032年までの夏冬6大会における米国内での放映権について、米NBCと76億5千万ドル(約7780億円=当時)の契約を結ぶなど、収入の約7割をテレビ放映権料から得ている。たとえ無観客でも、大会が開かれれば、放映権料を受け取ることができる。

 IOCは支出の約9割を、アスリート育成や世界各国の五輪委員会や競技団体への分配に使っているとしている。仮に大会が中止になり、放映権料を払い戻すことになれば、特にマイナー競技の団体は分配金が減って資金難に陥る可能性がある。

組織委や東京都も減収の可能性

 また、東京との関係では、IOCは大会組織委員会に850億円の拠出金を支払っている。しかし、大会が中止となって放映権者が放映権料の返還を求めた場合、組織委は拠出金をIOCに払い戻さなければならない契約になっている。大会が中止になった場合、IOCだけでなく、組織委や東京都も大きな減収に直面する可能性がある。

 そもそも、日本の感染状況の…

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