トヨタとENEOS、ウーブン・シティで水素利活用へ

三浦惇平
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 トヨタ自動車と石油大手のENEOS(エネオス)は10日、トヨタが静岡県裾野市で建設している実験都市「ウーブン・シティ」で、水素エネルギーを活用するための検討を始めたと発表した。「脱炭素」社会のカギとなる、水素の製造から供給、利用までの実証を進める。

 ENEOSは、商用の水素ステーションを全国45カ所に展開。水素製造の技術開発にも取り組んでいる。

 両社の合意によると、ENEOSが、ウーブン・シティ近郊に水素ステーションを建設し、再生可能エネルギー由来の水素をつくる。この水素を、自動運転などの技術開発をするウーブン・シティの電力源の一つにする。このほか、燃料電池車(FCV)の水素の需要を調べたり、物流車両のFC化を進めたりする。

 水素活用の実証は、トヨタの子会社でウーブン事業を手がける「ウーブン・プラネット・ホールディングス」(東京)とともに進める。

 トヨタは昨年3月、通信最大手のNTTと資本提携を結び、スマートシティーのプラットフォームづくりに取り組んでいる。ウーブン・シティのパートナーは公募もしており、4月末までに、4500を超える個人や企業から応募があったという。(三浦惇平)

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