「三菱を抜く」首位奪還した伊藤忠、墓前で誓ったCEO

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橋田正城

拡大する写真・図版早朝に出勤する伊藤忠商事の社員。午前8時までは朝食が無料で配られる。労働生産性を高めるために朝型勤務が定着している=2020年7月21日、東京都港区

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 大手商社の2021年3月期決算が出そろい、伊藤忠商事が純損益で5年ぶりに首位に立った。ライバルが大きく減益となるなか、情報通信や金融などが収益を下支えし、コロナ禍の影響を最小限にとどめた。

 「厳しい経営環境だったが、景気耐性のある収益基盤を示せた」。10日のオンライン決算会見で、石井敬太社長COO(最高執行責任者)は語った。純利益国際会計基準で4014億円(前年比19・9%減)。コロナの減益要因が約560億円に上り、減損損失も約1300億円超あったが、期初見通しの「純利益4千億円」を達成した。豪州鉄鉱石事業も好調だった。

 伊藤忠近江商人の初代伊藤忠兵衛が1858年に創業した非財閥系商社で、繊維が祖業。原油や石炭、LNGなど重厚長大の資源系ビジネスで財閥系の後塵(こうじん)を拝し、岡藤正広会長CEO(最高経営責任者)は「財閥系への挑戦と挫折、敗北の歴史だった」と振り返る。

 16年3月期に首位に立ったものの、この時は資源安で他社が多額の純損失を計上。当時社長だった岡藤氏は、決算会見で「(首位に)あまり値打ちがない。他社にあれだけ減損されると戦う意欲がなくなる。不戦勝のようで寂しい」と語っていた。

 その後は株価、時価総額、通…

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