理事長の期待裏切る大関陣 2日目で連勝は照ノ富士のみ

竹園隆浩
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 大相撲夏場所2日目の10日、大関陣で勝ったのは照ノ富士だけだった。

 初日の4大関白星に、八角理事長(元横綱北勝海)は「勝つべき人が勝つと、流れが良い。千秋楽まで4人が全勝で行くことはないが、盛り上がる場所になりそうな気がするね」とご機嫌だった。だが、その期待は2日目にあっさりと裏切られた。

 今や実力ナンバーワンの照ノ富士は勝ったが、他の3大関はふがいない敗戦だった。まずは朝乃山。踏み込みはしたものの、得意の右は入らず、左上手も届かない。土俵際で明生にすくわれると腰が伸びた。

 正代はしつこい若隆景に下からおっつけられ、右も左も差し込めない。徐々に腰が伸び、右を差されて寄られた。貴景勝も実力者御嶽海を攻め切れない。押し込んだが、最後の決めができずに逆襲され、引いて相手を呼び込んでしまった。

 確かに若隆景の攻めは厳しかった。だが、朝乃山は雑な攻めが裏目に出て、貴景勝は押し相撲同士の我慢比べで負けた印象だ。

 大関というのは本当に難しい地位なのだろう。昇進前は、ほとんどの力士が生き生きとした取組でファンに活力をくれる。だが、協会の看板の地位に上がると大きな重圧を背負うのか、勢いがしぼんで見える。

 「脇が空いて投げを食った。右を差せたけど、巻き替えられたのでダメ」と反省する朝乃山を含めた3人は、切り替えて意地を見せられるか。有観客になる4日目から客席に来るファンは、「強い大関」を見に来る。(竹園隆浩)