中国の動物園でヒョウ3頭脱走、住民遭遇まで公表せず

広州=奥寺淳
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 中国浙江省杭州の動物園で4月にヒョウが3頭脱走したのに、20日間近く公表されていなかったことがわかった。地元の住民から「ヒョウに遭遇した」と通報を受けてから動物園側が脱走を認めたことから、市民からは「ひどい隠蔽(いんぺい)だ」と関係者の処分を求める声が広がっている。

 杭州市政府や公安当局などが10日に行った記者会見を伝えた地元メディアの報道によると、動物園の職員が4月19日にヒョウの施設を掃除していた際、注意を怠ってヒョウが3頭逃亡。1頭は2日後に、2頭目も5月8日に捕獲されたが、10日現在、もう1頭の行方は分かっていないという。

 動物園側が脱走を公表していなかった5月6日早朝、60代の農業の男性が同市富陽区の茶畑に行ったところ、5~6メートル先にたたずむ1頭のヒョウに遭遇。体格は70キロ程度に見えたという。ヒョウはいったん草むらに逃げ込んだが、再び現れるなどして計3回にわたって遭遇。男性が山を下りて警察に通報した後の7日、動物園側がヒョウが逃げていたことを認めたという。

 動物園側は8日に声明を発表し、「逃げたヒョウの攻撃性はあまり強くないので、パニックになるのを心配して公表しなかった」と釈明。しかし公安当局は10日の会見で、動物園側は5月1日からの5連休の入場者が減ることを避けようとして公表してこなかったと指摘。すでに動物園の責任者ら5人を拘束し、捜査を進めているという。(広州=奥寺淳