「心配ない」伝えた直後に転落死 失踪後つかんだ仕事で

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平山亜理
【動画】PremiumA「失踪村」~ベトナム人技能実習生~
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 技能実習生は、実習先でどんなひどい待遇を受けても、容易に職場を変えられない。耐えられなくなって一度失踪したら最後、正規の仕事につくことはできなくなる。仕事面でも健康面でも、様々なリスクが伴う。時には命さえも――。

 今年2月28日、群馬県高崎市の山の中で、ベトナム語でお経を唱える声が響いた。昨年3月にここで作業中に命を落としたベトナム人の元技能実習生ホアン・バン・レンさんの法要だ。まだ30歳の若さだった。

 レンさんは、長野県の実習先から逃げ出した後、ようやく見つけたのが太陽光パネルをつけるために山中を整備する仕事だった。だが、運転していた重機が山道を外れて20メートルほど下に転落し、首が切断されてしまった。

 段ボール箱の上にレンさんの写真を飾り、ご飯などをお供えして、急ごしらえの祭壇にした。ペットボトルに菊の花を生けた。

拡大する写真・図版作業中の事故で亡くなったホアン・バン・レンさんの遺影を抱く、婚約者だったチャン・トゥイ・ハンさん=2021年2月28日、群馬県高崎市、内田光撮影

 婚約者だったチャン・トゥイ・ハンさん(30)はすすり泣きながら、何度もひざまずき、祈りを捧げた。ハンさんも技能実習生で、自分の実習が終わったら結婚する約束をしていた。昨年の正月には、ベトナムに一時帰国してレンさんの両親に会い、結婚の承諾も得ていた。事故はその2カ月後だった。

 「悲しい、悔しい。なぜ死ななければならなかったの」

劣悪な環境で働き、体調を崩していく技能実習生たち。記事後半では、借金を返しきれず失踪し、関東各地を転々とするうちに「中毒性表皮壊死症」と診断された技能実習生の苦しみに迫ります。

 日本で働く同胞の支援を続け…

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