米国版「はやぶさ」地球へ帰還開始 小惑星の砂を採取

ワシントン=合田禄
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 地球から最も近い小惑星の一つ「ベンヌ」に着陸した米航空宇宙局(NASA)の探査機「オシリス・レックス」が10日、地球へ出発した。この探査機は米国版「はやぶさ」とも言われ、2年半かけて地球へ帰還し、小惑星で採取した砂を持ち帰る予定だ。

 NASAによると、米東部時間10日午後4時23分、探査機はエンジンを7分間噴射させ、小惑星から離れた。地球への帰還は2023年9月24日の予定で、小惑星の砂などが60グラム以上入ったカプセルを米ユタ州の砂漠にパラシュートで投下する。

 日本は「はやぶさ」「はやぶさ2」で、小惑星から試料を持ち帰る「サンプルリターン」を成功させているが、NASAが試みるのは初めて。日米は砂の一部を交換する協定を結んでいる。

 オシリス・レックスは16年に打ち上げられ、地球から3億2千万キロ離れたベンヌに昨年10月に着陸した。太陽系が誕生した当時の姿を保っているとされ、砂を調べれば太陽系の成り立ちに迫ることができると期待されている。(ワシントン=合田禄)