「リア充爆発しろ」叫ぶ学生たち ファシズムの危険知る

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聞き手・石村裕輔
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明日も喋ろう 甲南大教授・田野大輔さん

 ドイツでの1年間の在外研究を終えて、今年3月に帰国しました。新型コロナウイルス対策で3日間、ホテルに隔離されたのですが、出された弁当の量や栄養バランスについての不満をSNSでつぶやいたところ、批判のコメントがたくさん来ました。

 「黙って食え」とか「タダ飯だろ」とか。想像以上の「攻撃」でした。「勝手に海外に行ったんだから、お上のすることに文句を言うな」。言葉の裏に、そんな自己責任論に似た意識を感じました。政治や行政に対して声をあげず、個人攻撃に向かう。権威には従うべしとする空気が広がっている気がします。

 緊急事態宣言下で、営業する店への非難の貼り紙や県外ナンバーの車への嫌がらせなど、「自粛警察」とも呼ばれる私的制裁の動きが相次ぎました。食事をめぐる批判のコメントとはもちろん別物ですが、「権威への服従」という点では共通しているように思います。

 政府や自治体の指示や要請を盾に、ルールだから従えと同調を強いる。人に迷惑をかけるなという規範は「正義」とみなされやすいので、従わない人を懲らしめようとする感情に歯止めがきかなくなります。「権威への服従」と「異端者の排除」は、ファシズムにも通ずる特徴です。

 ナチスのユダヤ人迫害でも…

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