中国、近づく人口減 顕著な少子化、背景に子育てコスト

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北京=西山明宏
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 中国国家統計局は11日、2020年の中国の総人口が19年から1100万人ほど増えて、14億1178万人だったと発表した。ただ、高齢者は人口の15%近くまで増加した一方で出生数は60年ぶりの低水準となっており、これまで27年ごろとされていた人口減少が想定よりも早く始まる可能性が高まっている。

 同局は毎年抽出調査で人口を推計しているが、今回は全戸を対象にした10年ごとの本格的な人口調査だった。今回から全面的にデジタル方式を採用し、調査員の専用端末のほか、住民が自らインターネットを通じて調査への回答を提出した。総人口には香港とマカオ、台湾は含まれない。

 総人口は10年前に比べて5・38%、7206万人増えた。だがこの10年間の平均増加率は前の10年間よりも低く、人口は伸び悩んでいる。中国で生産年齢人口に当たる15~59歳は8億9千万人で、10年前から約5千万人減った。

 こうした背景にあるのは、少子高齢化だ。65歳以上は10年前に比べて約7千万人増えて1億9千万人に。平均寿命が延びているためで、人口に占める割合は13・5%まで上昇した。一方、20年の出生数は約1200万人。前年から2割弱の減少で、49年の建国以来最大の下げ幅となる。16年に「一人っ子政策」を廃止したにもかかわらず4年連続で減少した。

 すでに人口減少に転じた地方もあり、東北部の遼寧と吉林、黒竜江の3省は10年前から計1100万人減った。中国共産党機関紙の人民日報系の「環球時報」は11日、調査結果を受けた人口統計の専門家の話として、「22年には人口減少が始まるだろう」と報じた。中国社会科学院は27年から人口が減ると予測していたが、さらに早まる可能性がある。(北京=西山明宏)

「2人目を育てるなんて、金も気力もない」 少子化の訳

 中国が、人口減少社会にいよいよ近づきつつある。中国国家統計局が11日に発表した人口調査では、人口は増加したものの、少子高齢化は加速。「一人っ子政策」を廃止したにもかかわらず、出産を望まない傾向は強まるばかりだ。

 「2人目を産んで育てるなん…

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