ワクチン予約システム、各地で障害 復旧の見通し立たず
新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、全国各地の自治体の予約システムが12日朝から障害を起こし、予約ができない状況が起きている。SNSやメールで住民に情報を呼びかけている。
SNS上では、群馬県沼田市や三重県鈴鹿市などが市公式ツイッターで「予約システム障害で予約受け付けができない」と注意喚起している。
情報管理システム会社「Salesforce」によると、同日朝から、同社の会員情報管理システムで障害が起きた。一部の自治体がこのシステムを利用し、ワクチン接種の予約者情報の集約に使っていた。
東京都狛江市では12日朝、電話やLINEでの予約を停止した。ワクチン接種の予約情報の集約に、同社のシステムを使っているという。その後、復旧を確認し、12日午後1時からLINE、電話による受け付けを開始するという。案内の時間が必要だとみて、市ホームページやSNS、防災行政無線、青パトを活用して周知をはかり、午後1時からの開始とする。
また、中野区も同社のシステムを使っており、ワクチン接種の専用サイトにアクセスできない状態が起きている。
大阪府和泉市は、ワクチンの予約システムに「Salesforce」を採用。システムトラブルのため、12日午前9時から開始予定だった75歳以上の住民へのワクチン予約を急きょ停止した。同日午前10時20分現在で、復旧の見通しは不明という。
同市は先月までに、75歳以上の住民に接種券を送付。4月28日に予約枠が定員に達したため予約受け付けをいったん停止していた。その後、ワクチンが新たに入荷したため、12日午前9時から予約受け付けを再開する予定だった。
しかし、同日午前8時に職員が予約受け付けの準備を始めたところ、システムが立ち上がらなかったという。Salesforce側からは、現時点で市に連絡はないという。市の担当者は「市民にご迷惑をおかけして申し訳ない。一刻も早い復旧に全力を尽くす」と話す。
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