「同じ対策では立ちゆかない」 変異株、感染者減らず

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田村建二
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 緊急事態宣言の対象地域に12日、愛知と福岡の2県が加わり、まん延防止等重点措置の適用を求める自治体も相次いでいる。ただ、感染力を増した変異ウイルスの広がりで、従来と同じような対策を講じても十分な効果が見込めない可能性が高い。いまだに感染者数がはっきり減少しない大阪の状況が、そのことを示している。

 大阪では、4月に入ったころから繁華街での人出が減り始めた。しかし、それから1カ月以上たつにもかかわらず、新たな感染者数は11日に974人、12日に851人と、高い水準のままだ。

 その要因としてまず指摘されるのが、変異ウイルスの存在だ。

 国立感染症研究所の分析によると、大阪では4月前半には、新型コロナウイルス全体の7~8割が、いわゆる「英国型」を中心とする変異ウイルスに置き換わっていた。従来のウイルスと比べて感染力が1・5倍ほど高いとされている。

 ウイルスが広がる勢いを示す「実効再生産数」は、大阪では4月初旬、従来のウイルスについては感染が収束に向かうレベルにまで下がっていた。しかし、変異ウイルスについてみると、この時点ではまだ拡大し続ける力をもっていたとみられている。

 日本感染症学会などが8日、横浜市で開いた変異ウイルスに関する緊急シンポジウムでは、専門家から「従来であれば効力があった対策をとっても、立ちゆかない。そのような全く新しいウイルスに換わっているととらえるべきだ」との見方が示された。

 変異ウイルスへの置き換わりは、東京や愛知、福岡をはじめ、全国の多くの地点で約90%かそれ以上に進んでいるとみられている。

 もう一つの要因として考えられるのは、対策が遅すぎた可能性だ。

 大阪では、2回目の緊急事態…

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