頼れる「3・5番」 4番打ちたくない楽天・島内の本音

山口史朗
[PR]

 (12日、プロ野球パ・リーグ=楽天4―3西武)

 できれば4番を打ちたくない男が、またも4番の仕事をした。

 東北楽天ゴールデンイーグルスの島内宏明だ。2点を先制された直後の四回、3番浅村栄斗が安打で無死一、二塁と好機を広げたところで打順が回ってきた。

 「得点圏に走者がいるときは、なんとかかえそう」

 フルカウントからの内角球をライナーで右翼線へ。同点三塁打に、球団広報を通じて発したコメントがおもしろい。

 「試合前に(投手の)安楽から『振りが鈍いですね』と一言いただいたんで、その鈍いスイングで打ちました。安楽、お前と違ってスイング鈍くてごめんな。明後日から4番安楽!」

 島内が考える「4番像」は長打力がある打者。前日は投手の打撃練習で気持ちよさそうに打球を飛ばす安楽をうらやんだ。冗談でくるんだコメントには本音が見え隠れする。昨季8本塁打の31歳にとって4番は「一番やりにくい打順」なのだという。

 ただ、石井一久監督の考えは違う。「ホームランを打てるのが4番というわけじゃない。信頼しているから、そこに置いている」

 楽天打線の鍵は、出塁率4割8分5厘の浅村の後を打つ打者だ。得点圏打率3割5分を超える島内が現状では適任と監督は考える。島内の本音も知っているから「4番じゃないよ。『3・5番』だよ」。その言葉を聞いた島内も「ずるいというか(言い方が)うまいなと思います」。ちなみに背番号は35だ。

 なにはともあれ、4番改め、勝負強い「3・5番」が3試合連続の打点と機能し、楽天が首位をキープした。山口史朗