登校の子、20年超見守った80歳引退 信号ない交差点

坂田達郎
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 山形市村木沢の交差点で20年以上、登校する子どもたちを見守ってきた近くの農業、神保清兵衛(せいべえ)さん(80)が3月で活動を引退した。市立村木沢小学校を訪れた神保さんに、毎朝あいさつを交わしてきた児童が感謝の言葉を伝えた。

 神保さんは4月21日、同校で山形県警の那須和明・生活安全部長から感謝状を受け取り、児童と対面。視力が衰え、車の速度がつかみにくくなったと明かした。

 1998年、この交差点を渡ろうとした児童に声をかけ、速度を出した車との事故を防いだことがあった。道路が整備されて通勤車両が増え、歩行者にとっては危険な交差点になっていた。以来、信号機のないここに立ち、2001年からは毎朝、安全に横断できるよう誘導してきた。

 「みんなが『おはようございます』とあいさつし、安全に横断してくれたのが一番」と神保さん。交差点を使う児童11人が集まり、「ありがとう」と声をそろえた。6年の加藤晴陽君は「毎朝、『いってらっしゃい』と声をかけてくれた。ぼくが落ち込んでいるときも優しく声をかけてくれ、元気になりました」と話した。(坂田達郎)