コロナ禍でも「満室」連発 群馬の素泊まりホテル

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遠藤雄二
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 コロナ禍でも、満室が相次ぐ宿がある。群馬県沼田市久屋原町の「ファミリーロッジ旅籠(はたご)屋」沼田店。米国のモーテルをモデルにした素泊まりホテルだ。旅籠屋(本社・東京)が全国展開する宿の一つだが、沼田店は稼働率9割の社内ナンバー1の繁盛店という。

 4月中旬、埼玉県春日部市の自営業の男性(49)はフロントで2泊目の予約をして外に出てきた。前夜に初めて泊まり、気に入ったので連泊を決めた。近くでスノーボードをするため訪れた男性は「部屋が広くて、近くにラーメン屋や牛丼屋があって最高です」。

 沼田店は14室。どの部屋も広さは約25平方メートルで、大きなベッドが二つ。無料で朝食もつく。外から直接部屋に出入りできる「非接触型」で、密になる心配もない。観光の家族連れでも出張の1人でも利用できる。

 満室の「満」の表示がともる日が目立つ。本社によると、今年1~3月は半数の45日が満室だった。ゴールデンウィークも4月末は空きが出たが、1日以降はほぼ満室だったという。

 沼田店は関越道沼田インターから2キロほど。春から秋は尾瀬や日光、冬季は周辺のスキー場が目的の観光客が多いという。工事や出張などのビジネス利用もあり、年間を通じて高い稼働率を誇る。

 本社によると、沼田店の客室稼働率は昨年1~3月が93・1%。新型コロナの影響で4~6月は76・4%に落ちたが、7~9月は84・8%、10~12月は95・6%と回復。今年1~3月は87・7%だった。

支配人「観光地でもない立地なのに、なぜ」

 コロナ禍にもかかわらず、昨年下半期(7~12月)の稼働率は90・2%を記録し、前年同期(91・2%)とほぼ同じ水準を維持した。同社の宿泊施設77店の中では断然トップだ。全店の平均稼働率は54・7%で、前年同期(71・1%)より大幅に落ち込んだ。

 沼田店の関谷直美副支配人(54)は「深夜の出入りや早朝の出発が自由にできるのが好評で、連泊の方が多い。観光地でもない立地なのに、なぜこんなに多くの人が来るのか、正直わかりません」。

 甲斐真社長は「沼田店はビジネス利用が安定してあり、リピーターが多い。気軽に泊まれる宿泊施設が周辺に少ないことも、高い稼働率の要因でしょう」と話した。

 本社によると、東京ディズニーリゾート千葉県浦安市)やユニバーサル・スタジオ・ジャパン大阪市)に近い店舗などはコロナ禍で大きな打撃を受け、地方の郊外店はビジネス利用に支えられ比較的堅調だという。(遠藤雄二)

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