医療態勢、具体数は答えず 五輪組織委、再三の質問にも

前田大輔
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 開催まで70日あまりとなった東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の橋本聖子会長と武藤敏郎事務総長は12日、オンラインで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)理事会後の記者会見で、大会時に想定している医師や看護師などの数について記者から繰り返し質問されたが、具体的な数字は明らかにしなかった。

 組織委はこれまで、大会時に計1万人の医師や看護師らの医療従事者が必要としているが、詳細は明らかにしていない。

 この日の会見でも「観客数が5割になった場合や、無観客になった場合の医療従事者の想定はどれくらいか。示せない場合は理由も聞かせて欲しい」などと問われたが、武藤事務総長は「(観客数や参加する関係者の数など)いくつかの未定の要素があるので、それらの要素が固まっていくと同時に、態勢がどのようになるかを考えていきたい」と述べるにとどめた。

 組織委は会場のある自治体を中心に、選手や関係者が新型コロナウイルスに感染した時に受け入れる病床の提供を求めているが、難航している。12日には茨城県大井川和彦知事が記者会見で「県民より選手を優先できない」と述べ、断ったと表明。11日には神奈川県黒岩祐治知事が同様に断ったと明かしている。

 橋本会長はこの点について、「できる限り支障を来さないように、万全のコロナ対策を講じ、医療にお世話にならなくてもすむような態勢というものをできるだけ早い段階で構築をしていかなければいけない」と述べた。

 組織委はこの日のIOC理事会で「陸上、バレーボール、マラソン、飛び込みの四つのテスト大会では海外を含む700人の選手や6千人の運営関係者が参加し、安全に開催された」などと報告。橋本会長は「大会開催にあたり、IOC理事会の全面的な支持を得ることができた」と述べた。

 組織委のIOC理事会への報告は、午後7時半から始まり、会見は午後8時15分から行う予定だった。だが、会見が始まったのは午後10時前だった。この点について問われた武藤事務総長は「特段、長くなったという認識はしていない」と説明した。(前田大輔)