朝日新聞デジタルと紙面で連載した「『リケジョ』がなくなる日」では、家事や育児の負担がのしかかる中、研究を続けるためにもがく5人の女性研究者の姿を描いた。読者から100件以上寄せられた反響の一部を紹介する。
関東地方で大学教員として働く50代の男性は、「男だが、非常に共感できた。あえて加えれば、男性が一緒に子育てすると、そちらも二流三流になってしまうことで、場合によっては肩をたたかれてしまうこともある」と感想を寄せた。
50代の妻も同じ分野の研究者。食事の準備などの家事や2人の子どもの送迎、行事も協力して担ってきた。夫婦の片方に負担がかかることになる、単身赴任が必要な遠隔地のポストには応募しなかった。
かつて所属した研究室には10年間、休みをとらないような上司もいた。この世界で家事や育児に携わることは「やる気がない」とみなされ、勤務地の制限はチャンスをつかむ可能性が低くなることも理解して選んできた。自分が担ってきた家事分担を「珍しいこととは思わない」という一方で、男性が育休をとることのハードルは女性に比べ、ずっと高いとも感じる。
「私たち夫婦は偉くなれなか…