サッカー界動かした ヘディングの危険性指摘した研究者

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ロンドン=遠田寛生
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 ヘディングの反復は子どもの脳に悪影響を与える可能性があるとして、日本サッカー協会(JFA)が13日、育成年代のヘディングの練習に関するガイドラインを発表した。

 サッカーの母国イングランドのサッカー協会やスコットランド協会などは昨年2月、発達中の脳への悪影響を考慮し、11歳以下は練習でヘディングを禁止する指針を出した。18歳までは年代区分に応じ、頻度や回数を徐々に増やしていくよう推奨もしている。

 きっかけは、英グラスゴー大が2019年10月に発表した研究結果だ。スコットランド出身の1900~76年生まれの元プロ7676人と一般2万3028人(いずれも男性)の死因を比較。直接的な因果関係の証明はないが「元選手は認知症などの神経変性疾患で死亡する可能性が一般より約3・5倍高い」と結論づけ、アルツハイマー病は約5倍、運動ニューロン疾患が4倍、パーキンソン病は約2倍とした。

 英国で、ヘディングは20年ほど前から議論されてきた。1度に大きな衝撃はなくても、頻繁に頭を打ち付ける動作が問題視される。指針の参考になったとみられるのが16年に導入された米国協会のガイドライン。11歳以下は練習と試合の双方で禁止している。

 グラスゴー大のウィリー・スチュワート教授に話を聞いた。「40代でも70代でも、約3・5倍と変わらない。サッカーの認知症問題を科学的根拠で示すことができた」と一定の手応えを語る。

 元選手の脳障害は40年ほど…

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