香港、区議に「忠誠」を義務化する条例可決 拒めば失職

広州=奥寺淳
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 香港立法会(議会)は12日、地方議会に当たる区議会議員(479議席)が、政府に「忠誠」を誓うことを義務化する条例改正案を賛成多数で可決した。区議会は2019年の選挙で民主派が圧勝して8割以上を占めたが、宣誓を拒めば議員資格が剝奪(はくだつ)されることになり、民主派を排除する流れがさらに加速しそうだ。

 今回の条例改正案は、昨年6月末に中国共産党主導で導入された香港国家安全維持法国安法)で、非愛国とみなす行為を排除する流れに沿うものだ。香港基本法は立法会議員や公務員らには政府への忠誠を求める規定があったが、それを区議にも広げた。

 中国側は選挙で選ばれた民主派が力を持つ区議会を警戒し、香港政府トップの行政長官を選ぶ選挙委員から区議をすでに排除している。今回さらに「愛国心」を法律で縛ることで、政府に忠誠を誓わない区議を排除する仕組みをつくった。

 香港メディアによると、条例改正案などによる圧力が強まったことで、少なくともすでに25人の民主派区議が辞職したという。(広州=奥寺淳