ZOZO創業の前沢氏、国際宇宙ステーションへ 今冬

石橋亮介=モスクワ、小川詩織
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 ロシアの宇宙機関ロスコスモスは13日、衣料品通販サイト運営会社「ZOZO」の創業者で、実業家の前沢友作氏(45)が、12月8日、ソユーズ宇宙船国際宇宙ステーション(ISS)に出発する予定だと発表した。民間人を対象とした宇宙旅行ビジネスの一環。ISS滞在を含め12日間の予定になるという。

 発表によると、搭乗するのは前沢氏のほか関連会社の日本人1人。ロシアで6月から約3カ月間訓練を受け、ロシア人宇宙飛行士とともにカザフスタンのバイコヌール基地から打ち上げられる。

 ソユーズは、米国のスペースシャトルが2011年に退役して以降、ISSへ向かう宇宙飛行士を運ぶ唯一の手段として活躍してきた。しかし、米宇宙企業「スペースX」が開発した宇宙船が昨年、実用化に成功。ロシアは宇宙飛行士1人あたり約9千万ドル(約98億円)の「運賃」収入を失うことになり、新たな顧客獲得が急務となっていた。

 一方、前沢氏は18年秋、スペースXと23年ごろに月を回る宇宙旅行をする契約を結んだと発表。現在、同乗者を募っている。

 世界初の民間人宇宙旅行者は1990年にソユーズで旧ソ連の宇宙ステーション「ミール」を訪れた元TBS社員の秋山豊寛さん(78)とされる。2001~09年には、やはりソユーズを使い、米国のデニス・チトー氏ら大富豪7人が約20億円ともいわれる費用を払ってISSに滞在した。

 今秋以降、ソユーズを使った旅行だけでなく、野口聡一飛行士らをISSに運んだスペースXの宇宙船で地球を周回したり、ISSに立ち寄ったりする宇宙旅行も米企業が始める計画だ。米ハリウッド俳優のトム・クルーズ氏がISSで映画を撮影する構想もある。米航空宇宙局(NASA)など各国の宇宙機関は月探査に軸足を移しつつあり、地球周辺の「低軌道」に民間の参入を促していることが背景にある。(石橋亮介=モスクワ、小川詩織)