競走馬の禁止薬物は「敷きわらの可能性」 岩手競馬発表

宮脇稜平
[PR]

 岩手競馬で複数の競走馬から禁止薬物が見つかった問題で、県競馬組合は13日、馬が食べた敷きわらに薬物が含まれていた可能性が高いものの、その理由は特定できなかったと発表した。敷きわらの代わりに木製チップを使うなど、再発防止策を引き続き行うことも明らかにした。

 岩手競馬では2018年、禁止薬物で筋肉増強剤の「ボルデノン」が5頭から検出された。19年にも7頭から検出され、全頭検査やレースの中断・再開を繰り返してきた。

 組合は、陽性だった馬の厩舎(きゅうしゃ)のわらからボルデノンが検出されており、岩手競馬以外の馬にその厩舎(きゅうしゃ)のわらを食べさせたところ、同様の結果が出たことから、ボルデノンが含まれた敷きわらを馬が食べた可能性が高いと説明した。

 ただ、わらに含まれた理由について、えさの穀物からボルデノンが検出されたスイスでの報告例はあるものの、「自然発生したと断定することは難しい」と指摘。第三者による混入の可能性も「完全には否定できない」とした。

 この問題をめぐっては、組合が19年1月、「第三者による意図的な混入の疑いがある」として、県警に刑事告発。県警は敷きわらに自然発生した成分を馬が食べたことが原因だった可能性が高いと判断。今年3月に容疑者不詳で書類送検し、盛岡地検が4月に不起訴処分にしていた。

 県警から敷きわらを木製チップに変えるよう要請を受けた組合は、20年3月までにすべて入れ替えた。以降ボルデノンが検出されておらず、今後も木製チップを使用し、監視カメラや警備員による警備を続けるという。(宮脇稜平)