新聞の作り方、段取り9割 デジタルで追いつかない理由

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伊藤大地
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メディア空間考 伊藤大地(朝日新聞デジタル編集長)

 「紙とデジタルの違いはなんですか」

 デジタルメディア経験者として昨年11月に朝日新聞に入社して以来、社内でよく聞かれるのが、この質問だ。扱うテーマ、見出しの付け方、本文の構成、写真の使い方……論点は無限にある。全員を満足させる答えはおそらく、ない。だが、幾度となく答え、その反応をみるうちに、これだ、とたどり着いた答えがある。

 「紙は書いたら終わり。デジタルは、書いたところが始まり」

 新聞社に入って驚いたのは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)のいわゆるPDCAサイクルの「P」に9割の労力を割いているかのような仕事ぶりだ。制限のある紙面においてどこにどのような記事を組み合わせ、届けるか。事前の協議なしには立ちゆかない。だが紙面ができてしまえば、読者の家の玄関まで確実に届く。紙の新聞が前提ならば、「プランが9割」は確かに、理にかなっている。

 だがデジタルは、サイトに記事が載っただけでは読者に届かない。

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