通底するコロナ禍、廃プラ、花粉症 山極寿一さん
新型コロナウイルスによる感染症の拡大で、緊急事態宣言や「まん延防止等重点措置」が各地で実施されて、また巣ごもり生活を余儀なくされている。3密を避ける生活がすでに1年以上になるのに、私たちはまだその実態をよく理解できないでいる。それは、ウイルスが目に見えないからであり、感染しても無症状の人と重症化する人がいて、その影響が人によってまちまちだからだ。
しかし、この感染症が私たちのグローバルな動きに乗じてパンデミックを起こしたことはよく理解できる。同時に、きっかけは地球の片隅で起きた小さな出来事に端を発することもわかってきた。感染源は正確に特定できていないが、中国の市場で売られていたセンザンコウや、コウモリではないかと言われている。同じような動物由来のウイルスによるエボラ出血熱という感染症を、実は私も身近で見たことがある。
アフリカのガボンの南部でゴ…