労災保険の「特別加入」 ウーバー配達員の加入を検討

有料会員記事

山本恭介 編集委員・沢路毅彦
[PR]

 国の労災保険に、個人事業主が自ら保険料を払って「特別加入」できる制度について、厚生労働省は14日、飲食宅配代行業とITエンジニアも対象にする検討を始めた。ただし飲食宅配代行業については、ウーバーイーツなどの代行業者の安全への責任を弱める効果を危ぶむ声も出ている。

 労災保険は本来、雇われる働き手が仕事中にけがや病気を負ったときの治療費を給付する制度で、事業者が保険料を負担する。ただ、個人事業主でも事故に遭いやすい業種は、特別加入の対象にしてきた。今年4月からは、芸能従事者、アニメーター、柔道整復師の3業種が加わった。

 厚労省の審議会はこの日、飲食宅配代行業とフリーのITエンジニアの業界団体からヒアリングをした。審議会の委員から反対の意見も出なかったため、次回の審議会では、いずれも特別加入の対象に加える方針が示される見通しだ。

 ウーバーイーツ、出前館などの事業者が加盟する「日本フードデリバリーサービス協会」によると、国内のフリーの自転車配達員は推計約9万人。自転車事故の致死率は自動車より高く、事故への補償も事業者ごとにばらつきがあるため、個人事業主の配達員を対象にすることを要望したという。

 ただ、特別加入は任意で加入が増えるかは不透明だ。ウーバーイーツの配達員らでつくる労働組合ウーバーイーツユニオンの幹部は「特別加入ではなく、企業側が保険料を負担する形での適用拡大を求める」と話している。(山本恭介)

 雇用に似た働き方を巡る国際…

この記事は有料会員記事です。残り200文字有料会員になると続きをお読みいただけます。