このアニメ、どうして演劇に?(小原篤のアニマゲ丼)

有料会員記事

[PR]

 「この映画はどうして実写にしなかったんですか?」と取材でよく質問されたアニメ監督・今敏さんの映画「東京ゴッドファーザーズ」(2003年)が演劇になりました。12日の初日を見た感想は「セリフと物語の面白さが生きている」「しかし映像のマジックを演劇のマジックに変換できたかは疑問」「松岡昌宏のハナちゃんは美人すぎる」といったところでしょうか。

拡大する写真・図版今敏監督(1963~2010)と舞台版「東京ゴッドファーザーズ」公演プログラム

 新国立劇場(東京・初台)による「人を思うちから」をテーマとしたシリーズの第2弾で、本来は2日に始まる予定でしたが、緊急事態宣言発出による政府などからの要請を受け延期に。しかし無事に幕を開けられて良かったです。上演台本は土屋理敬(みちひろ)さん、演出は藤田俊太郎さん。

 藤田さんは今監督の初長編「PERFECT BLUE」(1997年)を公開時に劇場で見て以来の今敏ファン。公演プログラムに掲載されている小川絵梨子・新国立劇場演劇芸術監督との対談で、「僕自身の芝居づくりでも、これまで度々参考にさせてもらっています。今敏作品は他のどのアニメーションにも他の表現媒体にも似ていない唯一無二だと思います。僕は『今敏』というジャンルだと考えているくらいです」。ちなみに小川さんもニューヨーク留学中にレンタルショップで今監督最後の長編「パプリカ」(2006年)を手に取り、音楽まで好きになってサントラを買い、そこから全作品を見ていったというクチだそうです。

拡大する写真・図版舞台版「東京ゴッドファーザーズ」から、ゴミために捨てられていた赤子を抱き上げるハナ(右、松岡昌宏)。ミユキ(左、夏子)とギン(マキタスポーツ)は警察に届けろと言うが……=引地信彦氏撮影

 さて舞台版「東京ゴッド」…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。