要人らの「優先接種」日本以外でも 批判浴び閣僚辞任も

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 新型コロナウイルスワクチンをめぐり、日本の自治体首長らが一般の高齢者らに先駆けて接種を受けた「優先接種」が相次いで発覚して関心を集めている。世界各国では、政治家ら要人の優先接種は国民にどう受け止められているのか。要人の接種にルールを設けることはできるのか。

「優先順位を無視は犯罪」 拘置や罰金刑

 南米では、「抜け駆け」や「割り込み」ともいうべき政治家たちの接種スキャンダルが、次々と明るみに出た。

 南米ペルーでは2月、ビスカラ元大統領(58)が在任中だった昨年10月、臨床試験段階だった中国シノファーム製ワクチンを接種していたことが発覚した。ビスカラ氏は「治験に協力した」と弁明したが、妻や兄にも接種させていた。

 外相らの優先接種も明らかになり、「ワクチンゲート」と呼ばれ社会問題に。保健相が混乱の責任を取って辞任したが、その3日後に現大統領が公表した480人以上にのぼる優先接種者リストに、保健相の名前も含まれていた。

 そのビスカラ氏と妻は4月下旬、新型コロナ検査で陽性になったと公表した。

 アルゼンチンでも2月、保健相が知人らに優先的に接種させていたことが判明し、「VIP向け予防接種」と批判を浴びて辞任。エクアドルでも大統領らが優先接種し、保健相が辞任した。

 ブラジルでは、優先接種対象でない市長や保健担当者の割り込み接種が各地で発覚。国会は、予防接種の優先順位を無視した場合は犯罪とする法案を可決した。1~3年の拘置や罰金刑が科され、公職に就く者は刑がより重くなる。

 ただ、中南米ではワクチンの安全性や有効性を疑問視する人が少なくない。

 ブラジル・バイア州カンジダの市長(60)は1月、自身が接種する写真を公表したところ、優先接種対象でなかったため批判を浴び、地元検察に起訴された。市長は地元メディアの取材に「接種場所で、多くの看護師が『心配だから接種しない』と言っていた。接種を奨励するために受けた」と説明した。

第1号接種は大統領 そのとき国民は

 優先接種でも対照的なのが、インドネシアだ。

 1月、ジョコ大統領が第1号…

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