最低賃金「全国平均1千円めざし引き上げを」 首相表明

岡林佐和
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 今年の最低賃金の引き上げ幅をめぐり、菅義偉首相は14日の経済財政諮問会議で、「新型コロナ前に引き上げてきた実績を踏まえて、より早期に全国平均1千円とすることを目指す」と表明した。昨年はコロナ禍の影響で足踏みしたが、持論でもある賃上げへの意欲を改めて示した形だ。

 最低賃金は労使などが議論して毎年見直され、7月下旬ごろに引き上げ額の目安が示される。首相の表明に拘束力はないが、コロナ禍前は安倍晋三・前首相が年3%程度引き上げる意欲を示し、実際に2016年以降、政府目標に沿う形で毎年25円以上の引き上げが続いた経緯がある。だが昨年は0・1%(1円)増とほぼ横ばいにとどまった。

 都道府県ごとに異なる最低賃金の全国加重平均は現在902円。政府は「より早期に全国平均1千円をめざす」方針だが、実現の時期は明示していない。

 この日の会議では民間議員らがワクチン接種の普及見込みなどを挙げて「コロナで先行きが見えなかった昨年とは状況が違う」と指摘し、引き上げの流れを持続させるよう提言した。菅首相は「新型コロナの中でも最低賃金を引き上げた諸外国も参考にして取り組む」と応じた。(岡林佐和)