高校でもICT 奈良版「GIGAスクール構想」

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 小中学校などで「1人1台」のタブレット端末やパソコンを使う教育を推進する国の「GIGAスクール構想」が今春より始まっている。奈良県教育委員会は切れ目のないICT教育を継続させようと、高校段階での環境整備を構想している。

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 県教委は、新学習指導要領が適用される2022年度の高校1年時から、約8千人がパソコンを使って授業が受けられる態勢を目指す。

 生徒はワードを使ったリポートに取り組む。グループ発表などでは、エクセルやパワーポイントを使って説明資料を作成する。進学先や就職先で必要なスキルを育む狙いがある。

 パソコンは、生徒が好きな端末を購入して持ち込む「BYOD(Bring Your Own Device)」の採用を検討中という。

 数万円はかかる端末の購入費をめぐり、保護者からの異論も想定される。そのため困窮世帯の生徒には国の補助金で県教委がパソコンを購入し、貸し出す。保護者の経済的負担を減らそうと、生徒1人あたり8万円だった修学旅行費の積立額を22年度の入学者から6万円に減額。購入してもらっていた紙の辞書の代わりに、追加出費がないオンライン辞書を利用する。

 パソコンは、生徒や教員とも自宅でも使用することを想定し、県立教育研究所が個人情報の取り扱いを含めた使用上のガイドラインのひな型を作成する。ガイドラインは各校が実情に合わせて改訂する。

 県教委の吉田育弘教育長は「ICT教育を進めることで生徒が考える時間を確保したい。授業の質を高め、受け身ではないアクティブラーニングを加速させる」と話す。

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 子どもに教える教員のICT活用能力を向上させようと、昨年10月から「先生応援プログラム」も始まっている。県立教育研究所がICT機器やソフトの基本的な使い方や有効な活用方法を30分ほどの動画にまとめて配信。現場の教員以外にも管理職や保護者向けに、端末を持ち帰ることについての考え方や、子どもがインターネットを使用するうえでの注意点を紹介する動画もある。

 保護者などに向けた動画は研究所のホームページから視聴できる。