五輪の日本選手団名簿から身長・体重削除へ JOC方針

塩谷耕吾
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 日本オリンピック委員会(JOC)が、今夏に開催を予定している東京オリンピック(五輪)の日本選手団名簿から、選手の身長、体重の情報を削除することが、関係者への取材でわかった。個人情報保護の目的のほか、メダル獲得のための戦略的な狙いもある。

 JOCによると、情報保護の観点から、名簿の記載内容を見直す議論が昨年から始まったという。同関係者によると、強化本部の会合で「身長、体重情報が選手に対する差別的なことに使われるのではないか」「メダル戦略としては、選手の身長、体重の情報を公開しない方がいい」といった意見が出たといい、今春、記載を見送る方針が固まった。従来はあった出身地や生年月日、最終学歴などの記載については未定という。

 選手団名簿は冊子にして選手や関係者、スポンサー、メディアに配布されるほか、ホームページ上で公開される。日本語版と英語版があり、JOCによると、近年は英語版には身長、体重の記載をしていない。また、日本語版でも2006年トリノ五輪のように掲載しなかった事例もある。

 JOCの元理事によると、メダル戦略のために選手の身体的な特徴を他の国に知られないようにした方がいい、という考え方は以前からあったという。その一方、名簿をできるだけ具体的にすることで、「ファンに選手を応援してもらったり、子どもたちの目標としてもらったりする、という狙いもあった。何でも隠せばいいというものでもない」と明かす。

 JOCは東京五輪で金メダル30個を目標に掲げている。新型コロナウイルスの影響で、世界中の選手たちが十分な準備ができない中で、日本が具体的な数字を掲げることを疑問視する声もあった。そのため、3月の理事会ではメダル目標の取り下げも提案されたが、JOCの山下泰裕会長は「修正する必要はまったくない」と話している。塩谷耕吾

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