中国の無人火星探査機が着陸成功 米ソに続く3カ国目

北京=高田正幸
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 中国の無人火星探査機「天問1号」の着陸機が15日午前、火星に着陸したと中国国営新華社通信が伝えた。中国の探査機が火星着陸に成功するのは初めてで、世界でもソ連と米国に続く3カ国目。中国は「宇宙強国」を目標として掲げており、宇宙を舞台とした米中の競争が激しくなりそうだ。

 地球からの距離が遠くて通信に時間がかかり、大気の薄い火星への着陸は技術的に難しく、過去には各国が失敗している。今回の着陸成功で、中国は高い宇宙技術を示したことになる。着陸機は地表を走行する探査車「祝融号」を搭載しており、土壌や気象データの収集も行う計画。地表での調査にも成功すれば、米国に続く2カ国目となる。

 天問1号を載せた大型ロケット「長征5号」は昨年7月、中国南部の海南省から打ち上げられた。新華社によると、約4億7500万キロを飛行し、今年2月10日に火星の周回軌道に到達。火星地表の地形や地質の調査を行い、着陸に備えてきた。

 中国の習近平(シーチンピン)指導部は「宇宙大国」を実現するという目標を掲げ、米国の後を追う。20年12月には、無人月探査機嫦娥(じょうが)5号」が米ソに続いて3カ国目となる月の土壌の持ち帰りに成功。22年をめどに独自の宇宙ステーションを完成させる予定で、中核部分となる「天和」の打ち上げにも先月末に成功。打ち上げに使ったロケットの残骸は今月9日、インド洋に落下した。(北京=高田正幸)