バスケ王国福岡を築いた名将の挑戦 部活とクラブの融合

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菅沼遼
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 4月24日夜、B2ライジングゼファー福岡の試合が終わった照葉積水ハウスアリーナ(福岡市東区)に、中学生33人が集まった。アカデミーのU15(15歳以下)のトライアウトだ。

B2福岡、中学年代の名将をスカウト

 「困っちゃいますね。みんな上手で」。約2時間、動きをチェックした後、鶴我(つるが)隆博・U15監督(60)が苦笑いした。元中学教諭でこの春、クラブの育成部長に就いた。「部活ではみんなウェルカムでやっていましたから。選ぶのも大変ですよ」

 「望みうる、最高の方に来てもらった」と話すのは福岡の河本薫副社長だ。育成組織の強化を目指すクラブが、就任を熱望した人物だ。

 福岡県は「バスケ王国」と呼ばれる。全国高校選手権(ウインターカップ)男子で、福岡県勢の決勝進出はここ10年間でのべ7回。2019年決勝は福岡第一と福岡大大濠の同県対決だった。

 実は、その2校にも多くの選手を送り出し、福岡県の強さの土壌をつくってきた指導者の一人が鶴我さんだ。

 38年間の指導歴で全国中学校大会などの全国大会での優勝は10度。「育成年代の基本は1対1の強さ。そのファンダメンタル(基礎)の部分は変わらないと思って指導してきた」と語る。日本代表にも名を連ねる比江島慎(宇都宮)ら、多くのプロ選手を育てた。

 クラブは経営難から19年にB1ライセンスを失い、B2に降格。B1ライセンスを再び持つためには、今後はU15と高校生世代のU18のチームの設置が求められるようになる。河本副社長は「経営がようやく落ち着いて、普及と育成に力を入れられるようになってきた」と話す。

 ちょうど今春で定年退職を迎え、県バスケットボール協会の理事も務めている鶴我さんに育成部門の統括を任せ、育成体制の確立を目指す。4年目を迎えるU15に加え、今季からU18も始動。15日には高校生向けのトライアウトも初めて開いた。

鶴我さんの考える育成 福岡第一とタッグも

 鶴我さんは、バスケットの選…

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