「このままでは共倒れ」 ライバル地銀、結んだ危機感

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 いずれも100年の歴史を有する青森銀行みちのく銀行の両頭取が初めての共同会見で、口をそろえて言った。「青森をよりよい地域にしたい」「将来にわたって地域に貢献していくために最適な選択」。県内ナンバー1、ナンバー2のライバルが統合に向け、一歩踏み出した。

 成功のために必要なことを問うと、OBの男性は「人的融和、垣根を取っ払うこと」と話し、続けた。「みち銀はなかなかしたたか。青銀はお坊ちゃん気質でひ弱い。最初の軋轢(あつれき)はあるでしょう」。近接する支店のどちらを残すのか、半分になる幹部ポストは――。トップのリーダーシップが大切だという。

 「メリットがよく分からない」。他行と広域合併した、ある地銀の40代幹部は統合話に首を傾(かし)げる。「うちのように地域が異なると互いに情報を共有して、企業をつなぎ合わせたりするメリットがあるけど」

 一方、帝国データバンク青森支店の徳永博一支店長は明快だ。「コスト削減の効果が単純に大きい。大体が同じようなところに店があるので、統合すれば半分でよくなる」。その上で、「余剰人員を新領域にふりむけることで、利便性を上げることができるか」と課題を挙げる。

みちのく銀行が抱える個別事情、救済とならなかったわけ

 個別事情を指摘する人もいる…

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