大規模商業店で休日休業も 道の緊急事態対策が決定

新型コロナウイルス

榧場勇太、佐藤亜季、松尾一郎、本田大次郎、中野龍三
【動画】鈴木直道知事「皆さんのお力添えを」 北海道で緊急事態宣言=松尾一郎撮影
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 新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が北海道に出されたことを受け、道は15日午後に対策本部会議を開き、道内全域で不要不急の外出自粛や飲食店の営業時間短縮を求めることを決めた。さらに札幌市を含む石狩地域、小樽市旭川市では、酒類を提供する飲食店の休業や大型店の休日休業も要請。感染状況が深刻な地域で重点対策を講じ、何とか感染拡大を抑えたい考えだ。

 緊急事態宣言の期間は16~31日。一連の時短や休業要請には遅くとも18日から対応することを求める。対策本部会議で鈴木直道知事は「厳しい局面を乗り越えるため、すべての道民の協力をお願いしたい。知事として緊急事態宣言に至ったことを重く受け止めている。この難局に全力で立ち向かう覚悟だ」と訴えた。

 緊急事態措置は知事が講じるコロナ対策で最も強いものとなる。都道府県全域で一律の対策を講じるのが原則だが、道は地域間で異なる感染状況を踏まえ、国と協議の上、地域に応じて対策に差をつけた。

 道全域では不要不急の外出自粛のほか、飲食店の午後8時までの時短、学校行事の制限、イベントの人数制限などを求める。

 さらに、「感染爆発」の状況ですでに「まん延防止等重点措置」の対象となっていた札幌市のほか、同市周辺の石狩振興局管内の7市町村、小樽市旭川市は、「特定措置区域」に指定。酒類やカラオケ設備を提供する飲食店には休業を要請し、大型商業施設など床面積計1千平方メートル超の集客施設には平日は午後8時までの時短、土日祝日は休業を要請する。ただし生活必需品を提供する店は除く。時短や休業の要請に協力した店舗には支援金を支払う。

 大型商業施設については、知事の権限で休業を求めることが可能で、すでに緊急事態宣言が出ている東京都大阪府では平日も休業を要請している。鈴木知事は「他県の事例や有識者の意見も聴き、土日の休業を要請した。社会経済活動に大きな影響があり、様々な意見もあるがご協力をいただきたい」と説明した。

 また、札幌市の秋元克広市長も会見を開き、コロナ病床不足ですぐに入院できない患者への対応策を公表。救急車で長時間待機して病状が悪化する事態を避けるため、医師が常駐して一時的に患者を受け入れる「入院待機ステーション」を設ける。17日から6床ほどで運用を始める。秋元市長は「5月31日までに現下の爆発的な感染増加を何とか抑え込んでいきたい」と述べた。

 一気に札幌市と同じ強い措置を行うことになった旭川市では戸惑いの声も出た。会見した西川将人市長は「(時短や休業要請の)準備の時間がない。感染状況の悪化はもっと前から分かっていた。できれば1日か2日余裕がある状況で発令して欲しかった」と話した。(榧場勇太、佐藤亜季、松尾一郎、本田大次郎、中野龍三)

     ◇

 ――大規模商業施設の休業要請を土日に限定した理由は。

 「人の流れを抑制する観点から他県の事例も参考にし、有識者の意見も伺いながら要請した。地域における社会経済活動に大きな影響を与えるものであると考えているが、事業者の協力を得て取り組んでいく」

 ――要請に応じない事業者への対応は。

 「緊急事態宣言になったので、(要請に応じているかどうか)見回りを頻繁に行い、行政指導なども行う中で、対策の必要性も説明しながら実効性を上げていく」

 ――事業者への支援金に対応する予算措置は。

 「精査中だ。道財政は東京や大阪と比べて厳しい。国も財政負担が大きいだろうが、(自治体への財政支援を)責任を持ってやってほしい」

 ――札幌など「特定措置区域」が今後拡大される可能性は。

 「(特定措置区域は)都市の構造上、通勤通学など人の流れがある。この地域で感染を抑え込むことが(感染拡大の)リスクを減らすことになる。変異株の状況を考えると、(感染が)急激に広がる可能性も否定できないので、毎日モニタリングして見極めていく」

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 北海道は15日、緊急事態宣言が出されたことを受け、道民向けの宿泊費用割引「新しい旅のスタイル」を全面停止すると発表した。同制度はコロナ禍で疲弊した観光業支援のための割引制度「どうみん割」の一環で、道内を6地域に分け、住民の域内の観光旅行費用を割り引くもの。4月1日に開始したが、感染者が多い札幌市は当初から除外され、5地域で実施していた。全面停止により、16日から新規予約が停止されるほか、既存の予約については18日午前0時分からが割引対象から除外される。利用者にキャンセル料の請求はなく、道は宿泊事業者に割引相当額を支払う。山崎雅生・道観光振興監は、道新型コロナ対策本部会議で「あらかじめ停止要件を定めている。今回の緊急事態措置により、全道の外出自粛措置を要請することになるため、全ての圏域において事業を停止する」と報告した。

 問い合わせ先は、どうみん割事務局(電話011・208・7002、平日午前10時~午後5時)

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