練習日の週末がこわい「早死にする」と感じた保護者負担

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藤田絢子
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親の役割って?

子どものスポーツの現状を掘り下げる連載「子どもとスポーツ」の第3シリーズ。今回は親の関わり方について、現場のルポやインタビューなどを通じて考えていきます。

 「子どもが野球をしている姿を、私は全く楽しめなかった」

 野球場のスタンドで、ある母親が苦しかった日々のことを打ち明けてくれた。

 中学生の息子が入団したのは関東のチームだった。夫は仕事が忙しく、息子より年下の子どももいるから、親の負担が大きいチームでは続けさせてあげることができない。入団時、その点をよく確認した。

 「親の負担は何もない」と言われた。

 でも。

 「いざ入ってみると強烈でした」

 練習は基本的に土、日曜日。「当番」の保護者の集合時間は午前6時半だった。少しでも遅れれば「遅かったわね」。他の保護者から面と向かって、嫌みを言われた。

 トラックに詰め込んである道具の準備、監督へのお茶出し、昼食の用意。「仕事」は多岐にわたった。

 練習は午後4時に終わるのだが、帰れない。上級生が遠征から戻ってくるまで待っているという暗黙のルールがあった。

 「いつも帰るのは、真っ暗になってから。歴史の長いチームだったから、誰も伝統を変えられなかったのでしょう」

 試合がある日の集合時間は午前4時半。この母親の自宅からは始発電車に乗っても間に合わない。チームメートの家に泊めてもらうこともあった。

 当番に穴をあけることは許されなかった。「朝、下の子が突然熱を出しても、代わりに入ってくれる当番を自分で見つけなければならなかった」

 熱心に活動にのめりこむ家庭と、事情があってそうはいかない家庭の間には溝が生まれた。「保護者同士も殺伐としていて、『あの人、全然、参加しないよね』って言われたこともありました」

 体調も悪くなった。「できる…

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