DIY好きお父さん、練習用具作り 負担感を減らすツボ

有料会員記事

編集委員・中小路徹
[PR]

親の役割って?

子どものスポーツの現状を掘り下げる連載「子どもとスポーツ」の第3シリーズ。今回は親の関わり方について、現場のルポやインタビューなどを通じて考えていきます。

 一通の投稿が、朝日新聞スポーツ部に届いた。

 「保護者の皆さんが、自分の得意分野でチーム活動に参加できれば、負担感も減り、チームとの一体感も増すと思っています」

 4月3日に開いたオンライン記者サロン「その指導イエローカードかも~子どもとスポーツ」で、「次回は保護者の関わり方を考えます」と意見の募集を呼びかけたところ、1人の指導者が反応してくれたのだ。

 具体的にどうやっているのだろう。4月17日、神奈川県藤沢市の小学校での練習を訪れた。

 投稿してくれたのは、湘南台ジュニアバレーボールスポーツ少年団コーチの田村隆さん(64)。2人の娘がバレーボールをしていたこともあり、自動車メーカーに勤めながら、2005年に同少年団の立ち上げに関わった。

 登録している小学生は15人。新年度に、5人増えた。強豪というわけではなく、競技の基礎をしっかり身につけてもらうスタンスだ。

 練習は平日2日と土日の週4日。毎回、保護者の当番が1人つく。役目は、まず体育館の開け閉め。今は新型コロナウイルス感染対策で、消毒も行う。そして、救急対応が必要な時などに備え、練習を見守る。各家庭、月に2~3度、回ってくる。

 当番以外に、保護者にはそれぞれ、チーム運営に関わってもらっている。

 保護者リーダーや会計などの役員、道具の管理、試合会場に車の送迎が必要な時の配車係、クリスマス会やバーベキュー大会などのイベント企画……。

電機メーカー資材部、看護師

 参画意識を高めるためのツボがあるという。

 それは、「得意なことをやってもらうこと」と田村さん。

 例えば、4年生の次女が所属する40代の母親は、競技団体へのメンバー登録やチームの総会用の資料作りなど、書類作成を担う。かつて、電機メーカーの資材部に勤め、出荷や輸入状況の打ち込みをしていたことから、パソコン扱いはお手のもの。滞りがちだったフェイスブック更新も任されている。

 「慣れていることで手伝いをするので、抵抗なくできます。フェイスブックは、情報発信をスピード感を持ってやっています。加入者も増え、その効果を実感します」と、この母親は言う。

 看護師として働く30代の母親は、長女が5年生。昨夏、コロナ対策と熱中症対策について、子どもたちに向けて説明する役目を担った。

 「マスクを直す時、表面はウイルスがついているかもしれないので触らないように」「衣類についたウイルスは3日は生存すると言われます。その日のうちに洗いましょう」「熱中症対策には塩分タブレットを採りましょう」……。

 「職業柄からも、こうした機会があると、チームのみんなの健康を守る意識が高まります。入団者が多い今年も、6月に話せればいいと思っています」

 練習道具を作った父親もいる…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。