建設アスベスト被害、最高裁判決へ 責任の論理明らかに

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編集委員・沢路毅彦
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 建設現場でアスベストを吸い、中皮腫などの健康被害を受けた労働者や遺族が国や建設資材を製造していた企業の責任を問うた裁判の最高裁判決がきょう午後3時から言い渡される。アスベスト被害の法的責任を巡る議論は大きな節目を迎えるが、なお課題は残る。

 最高裁判決は33件ある訴訟のうち、先行した神奈川、東京、京都、大阪の4訴訟(原告計約500人)に対するもの。国や企業の責任が認定される結論は確定しており、判決でその論理が明らかになる。

 潜伏期間が長く、「静かな時限爆弾」とも呼ばれるアスベスト被害。その深刻さが広く知られるようになったのが2005年の“クボタショック”だ。

 兵庫県尼崎市で、仕事でアスベストを使っていない住民が中皮腫になっていた。原因だと考えられたのが近くにあった大手機械メーカー、クボタの工場。クボタは、工場で働いていた労働者にアスベスト被害が広がっていたことだけでなく、住民の被害についても責任を認めた。

 これ以前からアスベストによる労災認定はあったが、クボタショック後に申請が急増。05年度の労災請求件数は前年度の8倍を超える1826件になり、その後も毎年1千件前後で推移している。厚生労働省は毎年、アスベストによる労災認定があった事業場名を公表している。

 クボタショックは、新たな立…

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