参加強制のPTAなくていい 学校と保護者の揺れる関係

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聞き手・富田洸平 聞き手・田中聡子
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 学校と保護者の関係が揺れている。保護者がPTA活動の負担を訴える一方、長時間労働で疲弊する学校では保護者の声に対応する余裕が奪われている。どうすればいいのか。

「今のPTA、どうでもいい仕事多い」 世田谷区立桜丘中学前校長・西郷孝彦さん

 東京都世田谷区立の桜丘中の校長を10年間務め、校則や制服、定期試験をなくすなどの改革に取り組みました。大切にしていたのは、保護者に気軽に校長室へ来てもらえるような関係づくりです。

 ある生徒が学校に来ない理由が家庭環境にあると、校長室に来たほかの保護者から教えてもらい、福祉につなげました。教員や、生徒同士の問題も早めに共有できます。世間話ができるようなオープンな校長室は、学校と保護者、双方に利点があります。

 いまの学校の多くには、閉鎖的な風土があります。悪い評判を立てられたくない。生徒の問題行動を見られたくない。その内向きさが保護者との距離を遠ざけています。

 新しい挑戦をしようとすると「みんなと違うことをするな」と、教育委員会や近隣の学校、ときには保護者から問われ、責められる。結局は前例を踏襲し、右にならい、情報も出さないことが正解になってしまう。ただでさえ仕事量が多いなかで保護者への対応が負担になれば、精神的に追い詰められてしまいます。

 そうした教員を取りまく環境の問題が根幹にはありますが、私は、まず校長が自ら保護者と接することで閉鎖性を和らげられると思います。私は直接会う機会をつくり、メールアドレスも保護者に公開しました。情報を共有しあえる関係づくりが大切です。

 保護者と学校の関係では、PTAのあり方に関心が高まっていますが、私は、雑務が多く参加が強制されるPTAは「なくてもいい」と考えています。

記事後半では、鈴木大裕さんがニューヨークの小中学校の保護者会長を務めた経験から、桜井智恵子さんがPTAの歴史も踏まえて、学校と保護者について語ります。

 今のPTAには、「どうでも…

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