米国、なぜワクチン余り接種が進むか?目標は日常生活

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ワシントン=合田禄
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 新型コロナウイルスの感染者と死者が世界で最も多い米国が、コロナ禍から脱しつつある。急速に進むワクチン接種が背景にある。総接種数は2億7千万回に上り、マスク着用に関する指針も緩和された。日本を含め、ワクチン接種が進まない国がある一方、なぜ米国は余るほどにワクチンを確保でき、接種も順調なのか。

 米国では12歳以上の約56%が少なくとも1回、接種を終えている。1日の接種数は4月のピーク時には400万回を超え、いまも毎日200万回弱のペースで接種が進む。十分な量のワクチンの確保と接種を効率的に進める連邦政府の戦略が機能している。バイデン大統領は「私たちは普通の生活に近い状態に戻るという目標に向かって進んでいる」と実績を強調する。

救命士や獣医師も打ち手に

 各国で課題になっているワクチンの打ち手の確保は早々に対策がとられてきた。米国ではもともと薬剤師予防接種を打つことができたが、ワクチンを注射できる資格を歯科医や救急救命士助産師、獣医師などで過去5年以内に活動していた人にも拡大し、態勢を整えた。

 また、全国民の9割の人が自宅から5マイル(8キロ)以内で接種できるようにするように会場設置を計画。大規模接種会場に加え、接種できる薬局をどんどん増やし、全米の数千カ所の薬局で接種が予約なしでできるようになったという。

 中小規模の事業者に従業員が接種のために有給休暇をとる費用を政府が負担したり、24日からは接種会場に向かうとき、配車サービス「ウーバー」を無料で使えるようにしたりと、あの手この手でワクチン接種を促す。

 米デューク大学のクリシュナ・ウダヤクマール准教授は「バイデン政権がワクチンの分配を加速させ、予防接種キャンペーンを成功させたということは評価すべきだ」と話す。一方で、「トランプ前政権がワクチン開発に投資したことは評価されるべきだ」とも指摘する。

ワクチン確保、カギは投資

 そもそも米国がワクチンを大量に確保できた大きな理由は初期の巨額の投資だ。

 米国はトランプ前大統領が立…

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