第2回閉鎖ホテルに集まった陪審員 皆で出した「G」の評決

有料会員記事

ミネアポリス=藤原学思
写真・図版
フロイドさん事件 陪審員の証言②
[PR]

 人生で差別を経験したことはありますか――。そう問うと、ブランドン・ミッチェルさん(31)は鼻で笑った。「ミネアポリスで育った黒人の男性が、どれぐらい差別に直面してきたのか、わかっていないひとが多いよね。差別は日常のことだ。小さいものも含めれば、毎日といっていい」

写真・図版
ジョージ・フロイドさんが死亡した事件で、元警察官の公判の陪審員を務めたブランドン・ミッチェルさん。フロイドさんと自らを重ね、事件について考え続けている=2021年5月4日夜、米ミネアポリス、藤原学思撮影

 ミッチェルさんは3~4月、黒人男性のジョージ・フロイドさん(当時46)が米ミネソタ州ミネアポリスで亡くなった事件で、殺人などの罪に問われた元警官の公判の陪審員を務めた。生まれ育った境遇も、肌の色も体格も、フロイドさんとは重なる部分が多くあった。

 「ジョージ・フロイドは、私なんです」。そう話すミッチェルさんは公判中、「陪審員をやめたい」という思いを抱きながらも、最後まで責務をまっとうした。陪審員12人でなにを話し、どのように被告の「有罪」を決めたのか。5月上旬、自宅での取材に詳細を明かした。

12人が出した結論

 4月19日午後。1時間40分にわたる検察側の論告、2時間40分の弁護側最終弁論を終え、元警官のデレク・チョービン被告(45)の刑事裁判は結審した。

 12人の陪審員は法廷から出され、裁判所の地下へと案内された。「まるで映画のようだった」とミッチェルさんは言う。しばらく歩いて別の建物へ。そして、西に11キロ離れたホテルへと車で向かった。

 ホテルは「改装中」との理由で閉鎖され、周りからは見えないようになっていた。ただ、実際に工事は行われておらず、陪審員の安全を確保するためだった。

 1階の会議室。携帯電話やパ…

この記事は有料会員記事です。残り2888文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら

連載フロイドさん事件 陪審員の証言(全2回)

この連載の一覧を見る