融資先倒産に備える費用計1兆円計上、3メガ銀行の合計

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細見るい、山下裕志、津阪直樹
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 3メガ銀行グループの2021年3月期決算が17日出そろった。新型コロナウイルスの感染収束を見通せない中、融資先の倒産に備えるなどした「与信費用」が前年から倍増して計1兆円を超えた。危機対応の融資で倒産は過去最低水準にとどまるが、リスクの先送りを指摘する声もある。

純利益、3グループで計1兆7608億円

 最終的なもうけを示す純利益は、3グループ合計で前年より4・8%増えて1兆7608億円。企業の資金繰り需要が高まって融資が伸び、株高の影響もあって資産運用が好調だった。

 超低金利で利ざやが減り、本業の収益力低下に苦しんできたが、コロナ禍で状況が大きく変わった。三井住友フィナンシャルグループ(FG)の太田純社長は「(取引先が)手元の流動性を厚くするということで、(融資が)増えた分が大変大きい」と語った。

 グループ主力行の21年3月末の貸出金残高は、三井住友が前年同月比2・2%増の81兆9377億円。融資の利ざやなどの資金利益は6・6%増の9363億円と4年ぶりに増えた。みずほFGも残高が1・3%増、資金利益が8155億円と24・9%増だった。

 海外経済回復の恩恵も受けた。三菱UFJFGは3グループ中で純利益が最大となり、4割近くが出資先の米金融大手モルガン・スタンレーからの配当。海外での証券業務なども好調だった。亀沢宏規社長は増益を見込む22年3月期について、「コロナの影響がまだ続き、厳しい環境での運営になる」としつつ、「米国など先進国の経済改善を織り込んでいる」と語った。

 コロナで膨らむのは、貸し倒れ引当金などの与信費用。融資を回収できない場合に備えて積み、三菱UFJ(5155億円)と三井住友(3605億円)は前年のほぼ2倍。みずほも同2割多い2049億円を計上し、その分だけ利益が削られた。

 三井住友FGの太田純社長は…

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